私は過去に2回、稽留流産と診断されました。
周囲に流産経験のある知り合いがいなかったのと、元気だと思っていたお腹の子の突然の知らせに、しばらくは何も考えたくない日が続きました。
今だから当時を振り返られる稽留流産について、私の体験談をお伝えします。
稽留流産しやすい人とは?
初めての妊娠で、初めての稽留流産。あまりにも悲しい出来事だったので、一体どんな人が稽留流産になるのか医師に聞いてみました。
すべての人に共通はしないけど、次のような人は稽留流産しやすい人と教えてくれました。
・体が未発達の年齢が若い20歳未満
・35歳以上の高齢出産にあたる人
・喫煙や飲酒をしている
・肥満または低体重
・ダイエットや偏食などで栄養不足
・甲状腺機能異常がある人(疑われる人)
・抗リン脂質抗体症候群
・子宮に何らかの異常を抱えている人
・過去に稽留流産を経験している
稽留流産しやすい人は、健康だから、不健康だからといった線引きはなく、誰にでも起こりうるものです。上記以外の人でも、残念ながら稽留流産になる可能性は否定できず、実際に検査しても原因が分からず稽留流産になった人も居たそうです。
そもそも稽留流産とはどんな状態なのか
繋留流産とは、妊娠22週未満に胎児が死亡したものの、胎児や胎盤が子宮内にとどまり続ける状態を指します。
胎児の心拍が確認できなくなった時点で流産と診断されますが、繋留流産の場合は、子宮内には胎児や胎盤が残ったままです。
稽留流産の原因
稽留流産の原因は、50~70%が原因不明といわれていますが、次のような原因も可能性として関係性があると説明を受けました。
・赤ちゃんの染色体異常
・子宮の異常
・母体の健康状態
ひとつずつ医師から受けた説明とパンフレットを元にお伝えします。
赤ちゃんの染色体異常
染色体異常は、稽留流産の最も一般的な原因です。
受精卵の染色体数が正常でない場合、胎児は正常に発育することができず、流産に至ります。染色体異常は、遺伝的なものや、受精時に偶発的に起こるものがあります。
子宮の異常
子宮の形や大きさに異常がある場合、胎児が正常に発育することができず、流産に至ることがあります。例えば、子宮の異常には、子宮筋腫や子宮内膜ポリープ、子宮奇形などがあります。
他にも、プロゲステロンなどの妊娠維持に必要なホルモンの分泌が不足している場合、流産につながる可能性もあります。内分泌の異常には、黄体機能不全、甲状腺機能異常などです。
また、子宮の形や大きさの異常も、流産の原因になる可能性があります。
母体の健康状態
母体の栄養不足や貧血、甲状腺機能異常などの健康状態が悪いと、胎児の発育に影響を与え、流産になってしまうことがあります。
また、感染症や子宮内膜炎などの病気も、流産の原因となる可能性があります。例えば、クラミジアやトキソプラズマなどの感染症です。
他にも、ストレスや喫煙、飲酒、薬の副作用なども、稽留流産の原因につながる可能性があると説明を受けました。
稽留流産の症状
稽留流産の症状は、ほとんどの場合、腹痛や出血がありません。そのため、妊娠検査で陽性が出た後も、妊娠していることに気づかないまま、稽留流産になるケースもあります。
私も1回目の稽留流産では、出血やお腹の痛みといった自覚症状はありませんでしたが、2回目は違いました。子宮付近がたまにチクチクとした痛みに似た違和感を感じることがあったので、稽留流産の症状は自覚症状がまったくないわけではないのかなと思います。
病院の検診で、稽留流産が疑われる場合、超音波検査で胎児の状態を確認します。私は数日後、再度胎児の心拍が確認できない場合は、稽留流産と診断しますといわれました。
結果的に、数日経過しても赤ちゃんの心拍は確認できず、稽留流産と診断されました。
繋留流産を繰り返す確率
稽留流産を2回連続で繰り返したのですが、確率としては20~30人に1人はあるといわれました。
正直「そんなに流産を繰り返す人がいるのか?」と医師の言葉に不安でしたが、今思えば、泣きじゃくる私を励ます言葉だったのでは?と思います。
稽留流産を繰り返す場合は、原因を特定するために精密検査を受ける必要があります。
何度も流産を繰り返す原因が、赤ちゃん側ではなく母体または父親側の場合もあります。原因が特定できれば、適切な治療を受けて再発を防ぐことができるので、辛くても受けることは大切ですよ。
繋留流産は自然排出か手術のいずれか選択
稽留流産は、子宮内に胎児や胎盤が残っている状態なので、自然排出か手術をして次の妊娠に備える対処が必要です。
私は自然排出と掻爬手術のどちらも経験しました。
稽留流産の手術
稽留流産の手術は、子宮内に残っている胎児や胎盤を取り除くために行う治療です。一般的に、手術は次の2つのいずれかで行います。
手術名 | 手術方法 |
掻爬術(D&C) | 子宮口を広げ、子宮内に掻爬器(キューレット)を挿入して、胎児や胎盤を掻き出します。 |
吸引術(MVA) | 子宮口を広げ、吸引器を挿入して、胎児や胎盤を吸引して取り除きます。 |
私は掻爬手術をしましたが、母体の状態によって吸引手術もあるようです。手術自体は約15分しかありませんが、全身麻酔を使うので、約2~3時間くらいは記憶がありません。
手術中は痛みもなにも感じませんが、手術前と後は出血や痛みがありました。とくに、手術前に子宮口を広げる処置がとても痛かったです。
病院によって違うのですが、私が手術を受けた病院は、海藻の根などで作られた薬のようなものを子宮口に入れてゆっくりと開くのを待つという処置でした。
処置する時にチクッとした痛み、子宮口が開くまでズーンズーンとした何ともいえない痛みが起こりました。
稽留流産の自然排出
稽留流産の自然排出とは、子宮内に残っている胎児や胎盤が、自然に排出されることを言います。
自然排出が起こるメカニズムはわかっていませんが、医師の説明では「子宮が収縮することで胎児や胎盤が子宮口から自然に排出される」と伝えられました。
稽留流産の自然排出の体験談ものちほど詳しくお伝えしますが、人生の中で一生記憶に残る出来事でした。私は初産より痛かった気がします…。
自然排出が始まると、下腹部痛や出血などの症状が現れます。出血は、生理のような量から、大量の出血になることもあります。また、下腹部痛は、生理痛のような痛みから、強い痛みになることもあります。
自然排出が完了すると、下腹部痛や出血は軽減していきます。また、胎嚢や胎児の組織が排出されたかどうかを、超音波検査で確認します。
私の考えですが、稽留流産と診断された時、経済面で見るなら自然排出ですが、体の負担を考えると手術の方がいいのかと思います。
【体験】繋留流産で自然排出へ~前兆から経過まで~
稽留流産で自然排出を経験してから20年経ちましたが、今もあの記憶は鮮明に覚えています。
あれから20年、今はひとつの思い出ですが、当時は耐えられない悲しみと苦しみに一気に襲われました。
同じ状況で苦しむ人のために、私が体験した稽留流産で自然排出した時の前兆から経過までをお伝えします。
稽留流産で手術のはずが自然排出へ
妊娠6週目で稽留流産と診断。手術日の数日前に自然排出しました。
妊娠検査薬で陽性反応が出て産婦人科を訪れて検査した結果、妊娠4週ちょっとでした。
初回の検査では赤ちゃんが入る袋はエコーで確認できたものの、心拍は確認できず、さらに通常よりも「小さい」といわれました。
次の検診は2週間後。「次は心拍も確認できていると思うので」と言われ病院を後にしました。
しかし、初回の検診から1週間後、茶色の血液が混ざったおりものが!
不安で病院へ行った結果「心拍の確認なし、胎嚢が小さい、胎嚢の形が気になる」とのことで、医師はちょっと曇った顔をしていました。
それから1週間後、ちょうど妊娠6週目に差し掛かる頃に検診です。
エコー検査の結果は、残念ながら稽留流産。胎嚢は潰れていて、中に赤ちゃんが確認できないとのことです。
それからは淡々と話が進み、手術か自然排出かの説明を受けました。リスクも考えて、1週間後に手術をすることにしました。
稽留流産で自然排出の前兆
稽留流産で自然排出する前兆は、転げ回るような痛みと大量の汗が混ざり合う、悶絶するような時間でした。
手術に備え、夜用のナプキンや生理帯など必要なものを準備する中、手術日の数日前に下腹部にチクチクした痛みが…。
普段から腹痛がよく起こるので、またいつものアレだと思いながら過ごしました。
夜9時過ぎ、座っているのがツラい痛み。
夜10時、背中に冷や汗をかく痛み。
夜11時過ぎ、少し痛いが落ち着く。
そんな状況の中、就寝しました。
深夜12時を過ぎたあたりから、チクチクからズキズキとした痛みを子宮周辺で感じるように!
うつぶせ寝で痛みを落ち着かせましたが変わらず…。手のひらをグーにして、お腹をギューッと抑えることで痛みが軽減されたので、明るくなるまで耐えることにしました。
うつ伏せ寝から横向き寝、エビのように足を丸めて寝ないと痛みをモロに感じる状態です。
稽留流産の自然排出は突然起こった
朝8時、あまりの痛さと尋常ではない汗だったので、病院へ連絡しました。(もっと早くにするべきでしたが、どれくらいの痛さで電話するべきか悩み、営業時間内に連絡しました。)
電話すると「すぐ受診してください。」とのことで、夫と一緒に病院へ行くことに。
病院まで約30分、途中渋滞にハマり、車内でも痛みに苦しんでいました。助手席を倒してフラットの座椅子に横たわり、痛みと戦っている最中、くしゃみをしたくなりました。
ヘックション!(ドンッ!)
くしゃみと一緒に、お股から生温かいものが…。それと同時に、痛みがまったくなくなり、お股と下着の間の違和感と一瞬で無くなった痛み。逆に怖くて変な汗が出ました。
怖くて見れなかった赤ちゃん
病院について前日からの痛みと車内で起こったことを説明し、診察台に行きました。
本当なら、病院についた瞬間にトイレに行って、お股から出てきたものを見るべきですよね。でも、怖くて見れませんでした。
くしゃみと一緒に出てきたのは、お腹の中に残っている胎嚢です。夫は説明と一緒に見たようですが、「赤い塊だった」とだけ説明してくれました。
その後は、生理のように出血が続き、入院することもなく過ごしました。
前夜の痛みが嘘だったような静けさです。もし稽留流産で自然排出が仕事中に起こったらと考えると、もっと不安と恐怖だったのかなと思いました。
全員が私のような自然排出の前兆が起こるとは限りませんが、リスクのひとつとして痛みや出血があると医師から説明があるので、少し覚悟は必要です。
稽留流産の疑問【医師に聞いた疑問と答え】
あまり聞き慣れない稽留流産。私は診断を受けた体の状態やこれからの妊娠についてなど、気になることがあったので医師に質問しました。
その時のお話をまとめてお伝えします。
繋留流産の手術後にすぐ妊娠することがある?
繋留流産手術後、すぐに妊娠することは可能です。
ただし、流産の原因によっては、再発のリスクが高まるため、妊娠は2~3ヶ月程度の期間を開けてからの方がいいです。
特に、繋留流産で手術すると、子宮内膜が再生するのに時間がかかります。また、手術によるダメージがあると、妊娠しにくくなる可能性があります。そのため、2~3ヶ月程度の期間を開けてから妊娠を検討することで、子宮内膜の再生を促し、妊娠の成功率を高めることができます。
繋留流産が2回連続!確率は高いのか?
繋留流産の2回連続の確率は、4.2%とされています。つまり、100人の女性が繋留流産を経験した場合、約4.2人が2回連続で繋留流産になるということです。
参考元:峯レディースクリニック(https://www.mine-lc.jp/insomnia.html)
稽留流産を2回連続で経験すると検査などして原因を求めるケースが多いそうですが、私は3回目も同じ結果だったら検査すると医師に伝えました。
3回目は無事に出産できたのですが、その後、2人目を出産するまでにまた2回流産を経験しています。
妊娠初期に流産しやすい人の特徴
妊娠初期の流産の原因の約80%は、胎児の染色体異常によるものと説明を受けましたが、他にも生活面が影響することもあるようです。
例えば、
・一日2~3時間しか寝ないような激務
・休日出勤などで休息が取れない生活
・常にイライラするストレスが溜まった環境
・体に負担のかかる食事制限ダイエット
・子宮の病気を放置している など
すべてが妊娠初期の流産につながるとはいえませんが、少なからず健康な体ではありません。
妊娠初期の流産を考えて、私はタバコや朝晩逆転した生活を一変して辞めました。
まとめ
稽留流産は誰にでも起こり得る話と病院から説明を受けましたが、エコー検査で赤ちゃんの心拍の確認ができないと告げられると、周囲の声を受け入れられないほどの苦痛の時間でした。
少しずつメンタル面は落ち着きますが、20年経ったいまでもツラい思い出です。
私のように稽留流産しやすい人も中にはいるそうなので、できる限りの対策をして妊娠しやすい体作りはやっておいても無意味ではないと思います。
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